『いわてのZINE Acil』いわてのジン アシル編集人日記

【心と体、環境の調和】をテーマに、食や農、手仕事、場づくりなどについて取材した雑誌「いわてのZINE Acil」を制作・発行しています。

文部省唱歌【村の鍛冶屋】

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こんにちは。
訪問ありがとうございます。


Acil vol.15 職人の道具をつくる職人 鍛冶屋はいま
岩手・秋田・青森の鍛冶屋さんに取材をさせて頂いたのですが
気づくと、鍛冶関係のいろいろな本で童謡「村の鍛冶屋」が紹介されていました。


↓文部省唱歌「村の鍛冶屋」


私は歌ったことはないのですが、それもそのはず。
初出は1912(大正元)年で、農業の機械化が進み始めた昭和30年代頃から
野鍛治(山や田畑の道具をつくる鍛冶職人)の数が少なくなり
子どもたちがイメージしにくくなったため教科書から徐々に削除されていき
1985(昭和60)年にはすべての教科書から完全に消えた…って

逆じゃない? と思ってしまうのですが。
少なくなった仕事だからこそ、子どもに伝えて欲しかったなぁ。

実際、就業者が少なくなってきた職業について
教科書に載せ続ける必要はないのでは? 
という意見が通ったのも理解はできます。

ですが、この歌はもともと鍛冶屋さんの仕事を紹介するだけでなく
働くことの喜び、平和な日々の尊さ、自分を高めることの意味
などについて伝えていると思うので
できれば文部省唱歌であり続けて欲しかったです。


唱歌 村の鍛冶屋  初出の歌詞

一、
暫時(しばし)も止まずに 槌打つ響
飛び散る火の花 はしる湯玉
ふいごの風さへ 息をもつがず
仕事に精出す 村の鍛冶屋

二、
あるじは名高き いつこく老爺(おやぢ)
早起き 早寝の病(やまひ)知らず
鐵より堅しと 誇れる腕に
勝りて堅きは彼が心

三、
刀はうたねど 大鎌 小鎌
馬鍬に作鍬(さくぐは) 鋤よ 鉈よ
平和の打ち物 休まずうちて
日毎に戰ふ 懶惰(らんだ)の敵と

四、
稼ぐにおひつく 貧乏なくて
名物鍛冶屋は 日日(ひび)に繁昌
あたりに類なき 仕事のほまれ
槌うつ響に まして高し

※懶惰(らんだ)…なまける、怠る



この歌は、何度か改定されているのですが
一番大きい変更は、平和賛歌・労働賛歌ともいえる
三番、四番を1942(昭和17)年にカットした点です。

武器ではなく、村の人の生活のための道具を
毎日つくっている鍛冶屋さんは
戦時下の状況に合わないという理由だそうです。

人の心はそんな簡単に操れるものではないと
思いますけどね…。


Acilの15号で取材した鍛冶屋さんは
まさに「村の鍛冶屋さん」でした。
月並みな言い方になってしまいますが
すごい生き方だなぁと思います。
鍛え方が違う。

今の社会にそぐわないからといって
何でも変えてしまうのはどうかなと思います。



岩手の食、農、手仕事、場づくりについて取材したZINE・Acilをつくっています



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