『いわてのZINE Acil』いわてのジン アシル編集人日記

【心と体、環境の調和】をテーマに、食や農、手仕事、場づくりなどについて取材した雑誌「いわてのZINE Acil」を制作・発行しています。

うれしき たのしき ありがたき【コレカラの発酵】その2~遠野でどぶろく作りをする佐々木要太郎さん~「信じた道に進むには」

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3月に紫波町オガールで行われたイベント【コレカラの発酵】
その2です。遠野でどぶろくを作る佐々木要太郎さんのトークについてお送りします。

午前の部が終わり、お昼は
発酵マルシェでゲットしたカラコマ工房さんの発酵お弁当! 
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地元の旬の素材を生かし、一つひとつ丁寧に作られたマクロビオティックメニュー。美味しく頂きました♪
カラコマ工房HP

ほかにも午前の講演ですっかりファンになった寺田本家さんのお酒を残り数本のところ購入! (^^)

甘酒のワークショップの講師をされた伊勢崎まゆみさんの
風土農園さんのお味噌や納豆づくりキット、

民宿とおのの佐々木要太郎さんのお料理や

主催の田村さんの自然栽培のお野菜とポン煎などなどあり、どちらにも行列ができていましたよ。


★さて、午後には遠野市で【民宿とおの】、オーベルジュ【とおの屋 要】を経営する佐々木要太郎さんのお話を伺いました。
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佐々木要太郎さん、左奥に佐々木さんを激写する主催の田村さん。

★佐々木さんは現在、岩手では佐々木さんしか栽培していないお米【遠野1号】を無農薬・有機栽培で育て、どぶろくや飯米用に使っています。(どぶろくは炊いたお米に、米麹や酒粕に残る酵母などを加えて発酵させることによって造られる日本酒(清酒)の原型です。)

【遠野1号】はもともと昭和10年代に、凶作防止のために選ばれた試験地・遠野で育成が確認され「水稲遠野1号」と命名、遠野のような山間の高冷地に適した早稲として誕生しました。

しかし、戦後に冷害でも大凶作にならないような農業技術の発達と、魚沼産コシヒカリのようなもっちりとした甘い食味が好まれるようになり、【遠野1号】は途絶えてしまったそうです。上閉伊郡ではむしろ、その後に登場した【遠野4号】がよく栽培されていたとか。

【遠野1号】は母が酒造好適米の【亀の尾】、そして山間地で寒冷という遠野の土地にあった品種を父にもっています。酒造好適米の【吟ぎんが】の存在もありましたが、佐々木さんはより美味しく、地域の魅力を生かしたどぶろくを作りたいとの思いから、現在では、幻の品種となった【遠野1号】の作付けをはじめたそうです。

【遠野1号】は倒れやすいという特徴がありますが、佐々木さんは「こんな風に育って欲しい」という欲を出し過ぎず、
自然相手に人間ができることはごく限られていると考えている
そうです。

【遠野1号】は5グラムの種籾から始まり、今は1町歩で作っています。
田植えの時に株の間隔をあける、除草するなどのほか、栽培法の特徴は11月に収穫すること。遠野ではだいたい10月上旬くらいまでに収穫しますから、かなり遅めです。
稲の力を出し切らせることで、どぶろく造りの過程で蒸した後にさばけがよいお米となり、どぶろくになった後も甘味ではなくお米の旨味がわかる味になるといいます。甘味と旨味は明確に違うとおっしゃってました。

2003年に遠野市は「どぶろく特区」に指定されています。「民宿とおの」では当時、佐々木さんのお父さんが料理担当で掛け持ちは難しかったため、佐々木さんがどぶろくの係になったそうですが、盛岡市にある「岩手県工業技術センター」に行き、すぐに酒造りの面白さを感じたそうです。そして冗談かもしれませんが、今では「菌はトモダチ」とか?

他県の酒蔵で学び、またお米づくりも当初は慣行栽培でしたが、2年目以降から無農薬に切り替えました。

酒造りは人の都合ではなく、自然や菌たちに合わせて仕事をすること。

と仰っていましたが、無理をし過ぎず、人を雇うことで余裕が生まれるなど、さまざまな試みが奏功し、次第に佐々木さんのどぶろくの評判が高まっていきました。

遠野のどぶろくにも各店ごとに様々な種類がありますが、佐々木さんの【民宿とおの 白ラベル】は「濾す」「ミキサー」「火入れ殺菌」も一切せずに「水」「お米」「米麹」のみで醸した、完全「生」の味わい。

実は私も未体験ですが、盛岡市では吟の酒きぶね さんで取扱中とのことで、購入してみたいと思っています。
他県の方も、ぜひ遠野を訪れる機会があれば実際に味わってみてください。秋冬には【どべっこ祭り】もありますよ。

発酵の最終形は「酢」と考える佐々木さんは酢も作り、商品化しています。またチーズなども作っています。今後はリンゴとどぶろくのリキュールを作りたいのだとか。

悩んでいるなら動いた方がいい。自分は非常識なゆえに固定観念がなくて、吸収力がある。

と力強くおっしゃる佐々木さんの言葉が印象的でした。

また酢のお話が出たところで、黒酢は実は雑菌がメインだと教えられ、驚きました。
いろいろな菌を見方につければ、それだけ美味しく、手作りの場合はさらに他にはない味わいや香りになる。

自分のマイナスな面も受け入れて、中から発酵する…そう考えると、未来への不安や恐れさえも、受け入れられる気がします!

主催の田村さんご夫妻、講師の方々、お話させて頂いた方々、ありがとうございました。
これから春本番、本格的な農のシーズンが始まりますので、
いろいろな形でお世話になると思います。
またよろしくお願いします。m(_ _)m

民宿とおの

主催の田村さんのブログ
⇈ たくさんの写真とともに今回のイベントを紹介されています!







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