『いわてのZINE Acil』いわてのジン アシル編集人日記

岩手を中心に食・農・手仕事・場づくりなどについて取材した【いわてのZINE Acil】を発行しています。他においしいもの情報、本や映画の感想など。

うれしき たのしき ありがたき 【コレカラの発酵】その1~人・菌・自然の化学反応~

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先日、紫波町の「オガール」で開催されたイベント
【コレカラの発酵】に行ってきました!
内容は前の記事でもご紹介していますが、あらためて。

(簡単に、イベント内容)
千葉県で自然酒を作る寺田本家24代目の寺田優さんの講演、
遠野市の風土農園の伊勢崎まゆみさんの甘酒ワークショップ、
同じく遠野で「民宿とおの」を営み、どぶろくを作る佐々木要太郎さんのトークなど、盛りだくさんの内容!!
もともと日本人の体を支えてきた、発酵の文化に触れられる内容です。
会場内では発酵マルシェも開催されました。


私は講演とWSはすべて参加したかったのですが、
甘酒ワークショップは早々に満席 m(_ _)m
2回にわけて、寺田優さんの講演と、佐々木要太郎さんのトークについて思うところをアップさせて頂きます。

今回は寺田優さんの講演について。
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寺田本家さんのご家族とスタッフさんの集合写真。看板商品「五人娘」は一族に女性が多いところから名付けられたとか。この写真では見えないですが、みなさんいい笑顔 (^^)

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寺田本家24代目の寺田優さん。物腰おだやかに、お話くださいました。もとはカメラマンのお仕事をされていたとか。

寺田本家のある千葉県香取郡神崎町は関東平野に位置し、蔵のある利根川流域は昔から醸造所が多かったところ。
千葉県で一番人口が少ない町ということですが、今年8回目を迎えた3月の【お蔵フェスタ】では、人口5000人の町を6万人が訪れたそう。また豆腐店やパン屋さんが外から移ってきて、素材を吟味した手作り商品のため大量生産はできず価格も少し高いのですが、地域になじみ、受け入れられているとのことでした。

この地域おこしについて感じたのが、外から新たな人が入ってきたくなるような地域づくりがまず必要ということ。
それには気候や歴史、もともとの産業などをきちんとふまえ、特色は何なのか掘り下げる作業が重要になってきます。自分探しという言葉が昔流行りました(?)が、外だけに自分という人間の本質を求めても解決しないと思います。生きていくためには、さまざまな考え方がありますが「ホオポノポノ」など、目の前に起きている現象は自分の魂に刻まれた記憶という考えもあります。基本的には自分と向き合う、地域と向き合う、その上で外を見ることが発展には欠かせないと思います。

他の人の成功例はあくまでも例なので、やはり自分たちの頭を絞らないといけません。ただ、頭を絞って、絞り抜いてつくられたもの、できあがってきたものはそれだけ強度があり、人の心にも響くのだと思います。

なんだか話が発酵からそれてしまいました。

発酵のお話で印象的だったのは

自然に沿ってると発酵してくるよ

正しいことより楽しいこと


という言葉。

寺田本家さんでは、無農薬で栽培されたお米と蔵の敷地内の井戸水を浄水器にかけた水を元に、昔ながらの手作業でお酒造りをしています。
稲につく稲麹菌(お米農家には嫌われるが、豊作のサインともいわれる)、酵母菌、乳酸菌などが、お酒造りの各過程で順番に自分の役割を全うし、最終的に美味しい自然酒と栄養たっぷりの酒粕ができあがります。

寺田さんは酒造りの中で菌が主役の座を明け渡していくのと同様に、命のつながりでまわっているのは自然界も同じで、弱肉強食ではなく共存共栄なのだと語ります。

そしてそれは人間にとっても同じで、自分が自分が、
というのではなく、寺田さんも24代目当主ではあるけれども、それは25代目につないでいくという役割をもらっているとのこと。

損をしたりバカにされて笑われても、楽しんでやってみる。
そうすると自分も発酵してきて、自分の信じた道をつき進んでいると発酵する人が集まってきて助けてくれる。

発酵力は受け入れる力、発酵に大切なのはエサと場。
微生物が喜ぶもの、人の意識が発酵を作る。

発酵言葉は「うれしき たのしき ありがたき」。

日本には言霊という概念がありますが、言葉は大事と先代が仰っていたそうです。酒造りは秋から始まり春まで、それ以外の時期は農業など別のことをしているそうです。造り手の呼吸を合わせるために、作業中に歌を歌うこともあるとか。この日は講演中に生歌を披露してくださいました(兵庫県の歌)。和醸良酒といわれるように、造り手、蔵の環境などが菌たちにとって心地よい状態になって初めて美味しさが育まれるのでしょう。

また宮沢賢治の農業芸術概要論を引用し、自分の力を周りの人のために生かしきることが大切と語っていらっしゃいました。

善玉菌、悪玉菌、日和見菌といいますが、人間からみて名付けた呼び名というだけで、実はお酒、食べ物作り、体の健康維持に大切な働きをしている菌もいます。
多様性を認めることで、地域やお酒の味わいや、地球環境や人間関係もうまくいく。そんなことを感じた実り多き日でした。

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主催の「太陽と月の家」田村和大さん。思えば昨年も、田村さんがこのオガールで開催されたイベントで、その後お世話になる、いろいろな方との出会いがあり、流れるように今に至っています。

田村さんのブログもぜひご覧になってください!
寺田優さんの酒仕込み歌の動画付き♪

寺田本家

↓こちらは実践的な話の聞き方。仕事でもプライベートでも要領を得た話し方は大切♪
コミュニケーションは「聞く」ことから







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